ITパスポート試験

2021年1月25日 | By 縄田 直治 | Filed in: 会計とIT.

昨今のビジネスに絡む業務は、会計だけではなく会計に至る様々な業務が情報技術を活用して遂行されているので、監査を業として行うには情報技術は避けて通れません。

しかし、「ITがわからない」と陰で嘆く監査人はたくさんいます。まさか監査している相手に対してそれを言うことはないでしょうが、実際問題として出力されたもの以外は目に見えないものなので、わからないと思ってしまうのかもしれませんね。ほとんどが、過去に勉強する機会がまったくなく、勉強しようにも何から着手してよいのかわからないという人も多いです。

そういう人に私がお勧めしているのが、「ITパスポート試験」です。ITパスポート試験(通称iパス)は、「ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験」と宣言しているように、この試験の合格を目指して勉強することは、現代の社会を生きていく上でのリテラシーを学ぶことになり、いわば監査を業とする以前に社会人としての第一歩としての常識を身につけるという意味があります。

意外にも技術的な要素は想像しているほどたくさんありません。むしろ情報技術を利用する組織の制度に関する知識や、利用にまつわる管理や安全といった領域の内容も多く含まれています。比較的経験のある人でも、iパスのカバーする領域はバランスよく考えられていると言いますし、同様にこの試験を勧める人がほとんどです。

参考書もたくさんありますし、高校生以上が受験することを想定しているようなので、社会人にとっては既に当然視されるような知識領域もあるので、ハードルはとても低いと言えます。監査人にとっては、簿記4級みたいなものです。

この試験の勉強を通じて得た知識を入り口として、業務に必要な領域の知識を深めていければいいですね。監査人を目指す学生さんなら、TOEICなどと並んで就職前にiパスをクリアしておくことは必須と言って良いでしょう。

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