Amazonでの評価があまりよくないのだが、その理由はあれこれと色々なことが詰め込まれすぎているということのようだ。確かに目次を見ると色々なテーマに広く言及があり、特定の知識を求めている人向けではなさそうだ。
ということは、自分向けである。
まだ読み終えていないが、途中でとても気に入ったフレーズがあった(p60)ので、書いておく。
データサイエンティスト(名詞):ソフトウェアエンジニアよりも統計に長け、統計専門家よりソフトウェアエンジニアリングに長けている人。--ジョシュ・ウィルズ
最後まで読んで分かったが、大学かどこかで、データサイエンティストを目指す人のためにデータサイエンスとはどういうものかをつかんでもらうことを目的として書かれた内容なので、冒頭のような評価が出てくるのだろう。
最終章にある、Mattew Jonesの言葉にそのメッセージが込められている。その意味するところは、学生には難しいかもしれないが、既に学習能力を失いつつある自分の世代には首肯で切る。
狭い範囲の職業教育ではなく、あらゆる物事に精通すること、すなわち真の意味での教養(リベラルアーツ)を身につけることだと言えるでしょう。
特定の領域をある程度勉強した後に本書にもう一度立ち返ると、単なるハウツーものとしてのデータサイエンスではなくデータサイエンティストなるものがどういう「心持」でいればどのような領域で活躍できるかを再考できる。