日本は経済的には豊かになったが、心が貧しくなったとか、国としての目標を失ってしまったとか、いろいろと言われている。
国家の豊かさはGDPという経済統計値によって端的に表されることが多いが、世界一の米国についで中国とほぼ並んで2位らしいが、それが人々の実感とは必ずしも合致していないようだ。
これはGDPという統計が誤っているということではなく、豊かさを数値で表そうとしたときに何を尺度としてとるか、あるいは、そもそも豊かさとは人それぞれなので、数字で同一数直線上であらわすことは難しいのではないか、ということを考慮せねばならない。
企業の業績についても同様のことがいえる。
売上高は伸びている、利益もきちんと計上している、でも、本当にその会社が存在価値を持っているかどうかは、別の問題である。お金を回さなければ企業は存続し得ないが、さりとて回していればよいということでもない。つまり、本当にその会社を見るに当たって必要なものは何かを、ステークホルダーは考えねばならないのだ。
おそらく、解は人それぞれなのだろうが。