業務の「流れ」を理解するためには、フローチャートが便利なツールである。財務報告統制を整理・理解するためにも実務では広く用いられているが、いくつかの注意点がある。
- 実質面
- 会計仕訳や帳簿記載の基になるイベントと、会計仕訳を起こす手続(通常はシステムへのインプット)を明らかにすること。
- 統制手続を意識して入れること。
- ITによる処理は共通モジュールとして全社で一つとし、人間による処理との相互接続点を明確にすること。
- 反対に業務系のフローではIT部分を「軽く」記載し、ITとの相互接続点を明確にすること。
- 形式面
- 記載要領や用語、行為の意味を社内で統一すること。
- スタートとエンド、ないしは、他のフローとの前後の繋がりを明らかにすること。
- 作成責任者、版、作成日を明らかにすること。
- 統制主体を明らかにし、組織規定との整合性を図ること。
- その他
- 日常業務、決算業務は一緒に記載しないこと。また両者の分界点を明らかにすること。
- フローチャートの記号だけで全てを表そうと思わないこと。
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