経営者は内部監査を実施するにあたって所要のスキルを持った人をアサインしなければならない。では、所要のスキルとはどういうものを言うのか。最低3つのレベルがあると考えられる。
1.会社の経営を理解して、財務報告に関するリスクを抽出でき、監査目標を設定できるレベル
経理の基本的知識だけでなく統制に関しては経営者の代弁ができるくらいのレベルなので、経理部長になるくらいの経験が必要だろう。
2.設定された監査目標を、具体的な監査手続に落とし込むことができるレベル
経理実務だけでなく、関連する業務内容(営業や生産、調達など)に精通していることが求められるだろう。
3.具体的な監査手続を、遂行して検出事項を取り纏めることができるレベル
特にIT分野では、端末をたたいてプログラムを確認するなど、具体的なスキルが求められよう。
人材不足に嘆く会社も多いようだが、このように分解して考えた上で、どのレベルの人材が不足しているか考えると、対策も変わってくるかもしれない。
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