EDINETのXBRL

2014年8月19日 | By 縄田 直治 | Filed in: 開示制度.

夏休みを利用して、EDINETからデータを落として分析に使う方法の研究をしてみた。
さらっと使ってみただけなので、理解は不十分だが、今時点で「データ利用」という観点で使い勝手など改善したほうがよいと思われるところをメモっておく。
なお、理解不十分故に誤解しているところも大いにあるだろうから、利用される方は鵜呑みにしないで自分で研究されたい。

1.データの取得

メニュから会社の項目を選んでファイルをダウンロードする考え方は従来から変わっていない。直接必要なファイルに直リンクを貼れるようになったのはかなりの改善だが、直リンク張らねばならない会社のデータはダウンロードしたまま置いてあるので、どの程度利用者があるのか・・・。
検索画面は旧と比べるとかなり使いやすくなっているし、まとまった検索などもできるようになった。ただ、画面設計に引っ張られてしまうので、データとして使う人向けに検索APIをもっと充実してもよいのではないか。あるいは、業者にはAPIが開放されていたりするのだろうか。

端的に、利用者は「利害関係者(投資家など)」「研究者」「開示関係者」になるだろうが、特定の会社をターゲットに利用するにはよいが、全体を見渡してその中で特定の会社にいたろうとする方法(例えば、赤字の会社だけを選んでみる)には、使いづらいので、研究者には使いづらいかも。開示関係者は経理マンとか監査人になるが、他の開示事例などを見たいので、これも同業他社比較について特定の項目だけを比較してみるなどの機能がほしい。

2.データの形式

ファイルをZIP形式で落とすと、文書定義、XHTMLインスタンス、XBRLインスタンスがとれる。
さて、正式な文書はXBRLなのだろうが、ブラウザで見るには当然にXHTMLのほうが見やすい。
しかしデータとして扱うにはXBRLの方が便利(なはず)である。
ただ、インラインXBRLという方法を使って無理やりXBRLファイルに有価証券報告書の情報を「詰め込んだ」感があるので、CSSで対応できる部分にスタイルが入っていたり、財務データ全体が財務データの塊としてオブジェクトになっていないなど、却ってデータ内容が冗長になり、扱いにくくなっているところがある。

むしろ、割りきってXBRLタグが付いているXHTMLファイルの方から財務データだけを要素名を使って切り出してしまったほうが、取り扱いは容易なのではなかろうか。

本来の趣旨は、レイアウト(様式)と財務情報(定量項目と数字)とを完全に切り離して、財務情報だけを一律簡単に扱えるようにすることにあるはずだ。またレイアウトから見た時には、ひとつの文書の中に財務情報があるように見えても、実は財務情報部分はそこにあるように見えているだけで、実体は別のところにあり、両者リンクで定義しているということだ。

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