退職の日

2019年6月28日 | By 縄田 直治 | Filed in: 思うところ.

永年お世話になった監査法人を退職することにして、本日が最終日。正式には明後日だけどちょうど週末だ。
昭和62年9月の会計士試験合格から通算すると32年この法人でお世話になった。図らずも、昭和・平成・令和の三代にまたがっているところが、自分でも嬉しい。

書類の整理をしてかなりの資料も廃棄したが、結局本は捨てることができずそのままダンボール五箱を拙宅に送ってもらうことにした。
本というものは棚に入れてあるときにはまったく気にならないが箱に入れるとかさばるという性質があることを強く実感した。

この6月に着手したテキスト分析の案件があって今日が提出期限だったので、今月は片付けをしながら最後までこれにかかりきりになってしまった。夜になっても資料のレビュをしたり、正直言って、退職日とは思えないくらい疲れた。

パソコンを返したりいろいろとバタバタしている中で、いろいろな方がご挨拶に来られ昔話を楽しんだ。中にはついでに一席の約束も。
それから、この3年間担当しているユニットの若い人たちが大きな花束をくれた。大きなひまわりが二本はいっていて、かなり奮発してくれたようだが、私をイメージした配色らしい。どうして黄色なのかと聞いたら、そういう姿をよく見るからという。黄色いシャツは一枚しか持っていないのだが、周囲はワイシャツが多いので目立つのだろうか。

自分の力で出来ることがもはやほとんど少ないことを悟った頃から、心の中に退職することを決めていたこともあり、自分では何もせずその仕事が出来る人をあてがうように仕向けていた。特に指示らしい指示はせずに組織の目標に向かって努力し続けましょうくらいのことしか言わなかったので、彼らにとっては何もしてくれない管理者だったと思う。管理しない管理者を目指すといえば聞こえはいいが、反面教師にすらできない。本当に意図していたのは、私よりも仕事のチームを通じていろいろなことを学んでほしいので、いつもエンゲージメントパートナーと彼らとの関係が強まるような方向に持っていこうとしていた。いま出来るのは、今後彼らが仕事を通じてよりいい御縁といい教師に恵まれることを祈るくらいのことだ。
みなさん、長い間、よく耐えてくれました。ありがとうございます。

オフィスを出るときにもセキュリティカードがいるので、残業していたアシスタントの女性陣がエレベータまで見送ってくれた。彼女たちにも随分と助けられた。縁の下の力持ちである。

帰り道は、箱で送れなかった荷物と大きな花束を抱えて、タクシーを拾ってゆっくりと贅沢をさせてもらった。
花はカミさんが喜んでいた。なにせ買ってあげたことはないし。

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One comment on “退職の日

  1. 縄田さん

    ご沙汰しております。
    山口です。
    32年間、大変にお疲れ様でした。
    また昨年の12月はご一緒できありがとうございました。
    よろしくお願いいたします。

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