会計士の次にとる資格

2016年11月12日 | By 縄田 直治 | Filed in: 監査と監査人.

システムのことをもっと知りたいが何から勉強したらよいかという方にお勧めしているのが、「ITパスポート試験」です。
パスポートという名前の通り、情報技術の資格ではなく情報社会への入り口の基礎知識として位置付けられているため、一般常識として受験させている会社もあり、実際の受験者は非IT系のほうが多いようです。

試験は週末含めほぼ毎日都内のどこかで行われているので、受けたい前日にネットで申し込んで会場に行けば受験できます。試験は択一式でマウスクリックで解答するCBT方式です。

もちろん、受験用の参考書や問題集も町中の書店にたくさんあり、教材には事欠きません。

試験内容は、技術の話は3分の1くらいしかなく、ほとんどが監査人にとっては常識的な話(経営戦略とか管理に関すること)が占め簿記会計の問題も含まれます。過去問もWEBで公表されていますので、ぜひご覧ください。
お勧めする理由は、ITに関する周辺知識を含めた理解の枠組みができることです。これは監査基準にいうところの、経営環境の理解や情報システムの理解そのものです。枠組みがあると他の人と同じ土台で話がしやすくなりますし、知識を深めるにも効率よく勉強が進められます。また数年後に大きな知見の差として現れてきます。

もう一つの効果は、ITに対する誤解「IT=難しい技術」を解くことです。ITというととかくテクノロジのことだと思い込んでいる人がいるのですが、そういう人に限ってゲームやスマホが最新のテクノロジが満載されているという認識はまったくありません。
IT知見とは、情報技術ではなく情報活用に関する知見なのです。バズワードかもしれませんが、リテラシと言ってもよいかもしれません。これは監査人である限り「わからない」とは言えません。クルマの運転に必要なのはエンジンの知識ではなく、交通ルール、事故への対処、日頃の維持管理の方法です。

というわけでITパスポート試験はお勧めします。

https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html

Print Friendly, PDF & Email

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

超難解計算問題 *