コーポレートガバナンスコード

2015年2月28日 | By 縄田 直治 | Filed in: ガバナンス.

いよいよというか漸くというべきか、日本でもコーポレート・ガバナンスの基本原則を示したコードが出来そうだ。

コードは、基本的な原則のみを示し、具体的な運用については企業自らの選択決定に委ねる領域が多い、いわゆる原則主義が採用されている。
この背景には、規定をただ遵守すればよいということではなく、企業の実情を踏まえて積極的に対応することが求められるので、結果的には企業側の考え方がその比較においてよく見えるようになるだろう。日本語に「めりはり」という言葉があるが、まさにそれが求められることから、画一的な扱いを求める傾向が強い企業側には面食らう部分もあるのかもしれない。

しかし、そこには自由主義経済の下で経済活動を「統制する」のではなく、企業が自ら約束し自ら守るよう行動することで信頼を得るという自律という考えが基本にある。日本企業の成長のキッカケになって欲しいし、その運用を見守る立場の市場側も、冷静に企業側の運用を見てほしい。企業と市場との「対話」が強調される所以でもある。ガバナンスは市場による経営者への規律であるから、今回のコードは、経営者の素養以上に市場側の良識も結果的には問われることになる。

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